
人間、何も疲れるようなことはしていないようでも知らない間にかなり疲れていたりするわけで、今年も夏のヴァカンスに出発する前は「あぁ〜もうすぐヴァカンス!」と一日の終わりに叫んでは心身に渇をいれて日常を乗り切っていました。
それにしても、都会にいるとなんで疲れるのか実は具体的にははっきりしないもので、休暇にでて自然のあるところにでると、自然と離れて暮らしているから弱っていたのだと実感するものです・・・。
今年の休暇は昨年に引き続いて、タラソテラピー。
タラソテラピーはそもそも、ギリシア語のTharasso(海)とテラピー(薬・癒し)を合成した言葉で、最近ではフランスのメソッドを取り入れた施設が日本にもあるようです。以前は、フランスでは健康保険の対象となっていて、医師の指示で受けるのであれば保険適用がきいたということですが、この制度は今は廃止。最低でも一週間は滞在しないと効果が期待できないため、かなりお値段がはりますが、それでもこの時期のタラソはフランス国内、どこも満員御礼状態のようです。
私達は6日間のコースでプログラムを組んでもらいました。
通常、タラソテラピーは半日X5日〜10日くらいで、効果のほどは半年ほど持続するそうです。
今回は一日につき、3つのケアと海水プールでのアクアジムを1回というかんじにしてもらいました。
まずは、横になった状態で肩から下、身体の真ん中、丁度チャクラと呼ばれる位置に海水のジェットシャワーが直撃するというマシーン(タラソはマシーンだらけ・・・)の下に横たわること20分、裏表と自分でひっくりかえる・・・なんでも海水になにやら自然摘出のオリゴエレメントを強化したものが入っているとかで、かすかにごま油のような匂い・・・・。30分ほど休憩してこんどは巨大な浴槽・・・潜水艦スタイルですが、そこに海水のぬるま湯をはったところに横たわり、25分にわたり、自動ジェットマッサージ・・・・この2つで眠くなったなぁ〜と、お茶をいただきながら、日向で仮眠。その後、アクアジム教室とやらに参加、仕上げは海草でできた粉を身体中に塗られて保温器にいれらること15〜20分。こんなかんじ・・・
あとはバリエーションとして、海草粉パックのかわりにハーブと海草エキスでできたクリームを身体中に塗って保温器に入るものや、巨大な浴槽に入って、係りの人にジェット水流を水中かであててもらうもの(非常に気持ちがいい)、エッセンシャルオイルを使ってのモデラージュというマッサージ、あとはちょっとハードではありますが、消防士のもつようなホースで海水を身体にたたきつけられるというもの(手すりにつかまっていないとよろめいてしまうほど・・・)、あとは足に冷えるジェルを塗って、海水で圧縮する装置のついているブーツのようなものを足の付け根まではいて20分くらい足を冷やして圧迫するというプレソテラピー・・・真夏だというのに、骨の髄まで凍ってしまいましたが、特に女性で夏場足がむくむタイプの人には好評だそうです・・・私はこれはあまり好きではない。
たいてい、こういうかんじのことを半日毎日するわけですが、施設にはサウナとハマムといわれるアラブ式のミストサウナのようなものと、海水プールと淡水プールがついていて、そういったものを各自が利用したりします。
午前中施術をうけた日は午後はホテルのプライペートビーチとやらで日光浴をし、午後の施術の日は午前中に日光浴をするという毎日・・・。たいていプールはあるけどビーチがなかったりするので、今年は2人で大喜び・・・。
「こんな極楽はない・・・・」と喜んでいたら、4日目にしてめまいと疲れがど〜っとでてきました。主人は体中ににきびが・・・・去年よりも好転反応が凄い・・・・パリではどうかすると不眠症気味の主人もかすかな寝息で気持ちよさそうに毎日10時には熟睡、朝8時までぴくりともしないでおやすみしておりました。
しかし、タラソをしなくても実は太陽と海を満喫することで充分、気力体力回復充実になるということを今回は思い知ったのです。
紫外線の害とやらで日焼けを恐れる人が多いのですが、太陽の光を身体中の受けるということは、ご存知の方も多い通り、本来は節度をもってすれば身体によいこと。そもそも、シミというのは肝臓やホルモン系からくるもので、日焼けがひきがねになているかのようにみえるだけ。ただし、皺を増やすことは間違いなさそう・・・・なので、しっかり毎日日焼け前と後に水分補給や油分補給をしなくてはなりません。
太陽の光を浴びると(直視は絶対しないけど)まず、リラックス・・・これは自律神経の失調症を調整するということで、まさしく不眠症によろしいとか。また、太陽光のエネルギーをつかって本来、動植物は身体の代謝に必要な物質を合成しますよね、植物でいえば光合成、人間でいえば、太陽光によりコレステロールを使って骨や歯の形成に大切なビタミンDを合成することで知られています。
今回、生まれて初めて地中海の水に直接入ったわけで、個人的には洗礼のような気がしたりして(笑)。ここカマルグ近辺の海はまだまだそれほど汚染されていなくて、砂も白っぽくてとても綺麗でした。また、一般のごたまぜになった海水浴場から少しはなれていたので、静かで◎。そういったわけで1時間ごとに子供に帰ったかのように海で泳いだり、逆立ちしてみたり、ただ浮かんでみたり・・・していたわけです。プールでは得られない何か、力のようなものをしっかりと吸収したかんじ・・・それこそ、五感で海と太陽に浸りきったというかんじ。
そういえば、近代医学の父といわれる紀元前5世紀の古代ギリシアの医師ヒポクラテスは「自然だけが病気を治す」といったといいます。当時、彼は関節炎に海水浴を薦めていたといいます。中世になると海水が病気を仲介するのではという人がでてきましたが、アンリ3世の主治医であったアンブロワーズ・パレという16世紀のお医者さんは、当時皮膚病を患っていた王様に海水につかって治すようにとアドバイスをしたといいます。その時は南フランス、ではなくてDieppeの海だったそうですが・・・。というわけで、血液循環を促進し、関節の痛みを緩和し、骨粗しょう症やカルシウム不足などによいと、海水浴と日光浴を毎日しているヨーロッパの老夫婦をたくさんみかけました。
海水が人体の体液と同じ比率だとかいうのは、かなり乱暴な意見だとしても・・・、それでおも血漿、リンパなどの体液との親和性がいろんな意味で高いのが海の水。わずかに含まれる植物プランクトンの働きで浄化作用もあり、海水に豊富なマイナスイオンによる逆透析効果なんかも期待できる。
海水の電解質の作用とオリゴエレメントのおかげで、バッテリーチャージができるということらしいです。
理屈はともかく、お陰さまで一週間後には身体にエネルギーがみなぎったかんじがします。
いかに、都会で生きることが本来は自然の一部である人間にきついことか・・・実感するのであります。
私達のような一般のものですらこうなのですから、どうして、ヨーロッパの大金持ちがこぞって夏は海のそばでがんがんに日焼けして1月以上も過ごすのか(本をよんだり、子供と遊んだり、だべったり、昼ねしたり・・・たまに踊ったり・・・というかんじで実はなにもしていない)わかりますよね、エネルギーをチャージしている、単純にリラックスして海と太陽から自然の恵みという、宝をもらっているわけです。
でも、未だに海で泳いでいる猫をみたことはありません。