今回はなんだかわからないけれど、ガロ・ローマ遺跡をめぐる旅みたいになりましたが、素直にいろいろと楽しみながら勉強させてもらおうとおもいます。親戚の用事でやってきたのが、ガロ・ローマ遺跡の町として知られるニームです。
フランスのラングドック・ルシヨンという地方のガール県の県庁所在地という説明がわかりやすいかもしれませんが、パリからもTGVでアクセスできるので、アヴィニヨンとならんで日本からきた観光客もちらりほらりとみかけます。
ここは、紀元前28年の古代ローマ時代には都市であったそうですから、本当に古い歴史のあるところだなぁ〜とおもいます。当時はコロニア・ネマウサ(Colonia Nemausa)と呼ばれておりましたが、このニームという名前は「Nemausus」というヘラクレスの子供の一人であったという神話上の人物の名に由来しているとかで、これがラテン語→プロヴァンス後→フランス語という形で現在の表記方法(NIMES:Iの上にアクサン・シルコンフレックスがつく)になったということです。
あのカエサルが遠征してきた土地、その後アウグストゥス帝が6kmにわたる城壁をこの都市の周りに築いたといわれます。その跡ということで、アウグスタ門とフランス門とよばれる遺跡が街中に残っています。当時、この街はローマ帝国のガリア南部の属州都市としてもっとも栄えたといいます。
しかし、アルルにその中心が移り、473年には西ゴート族にこの都市は占領されてしまいました。
ポン・デ・ガール(2008年9月1日記事参照)という水道とは、アウグストゥス帝の命令によりアグリッパが一世紀ごろに建てたもので、ユゼス(美しい街ですよ・・・・本当)からここニームへと水を運んだということです。
こちらは、ニームの円形劇場で、2世紀末に建てられたということです。
2万5000人ほどの観客が収容できるということで、猛獣対グラディエイターのスペクタクルの当時の民衆はここで燃えたということらしいです。現在もコンサート、オペラなどに使用されているとのこと。

円形劇場からそう遠くないところにあるのが、このメゾン・キャレ(MAISON CAREE)という4〜5世紀に建てられたというローマ式寺院。ヘレニズム文化の影響をその柱などに色濃く残して、古代には都市のフォーラム(脇に残っています)を見下ろす形で建設されましたが、現在もなお、びっくりするほどよい保存状態で存在しています。元来、アウグストゥス帝の養子の子供(簡単にいえば孫ということですが)に捧げられたということです。

ニームという土地は盆地のような地形になるので、とにかく暑いです。
この日は41度くらいまで気温が上がりました・・・。もうどろどろ状態・・・・。
ということで、ちょっとした観光情報でひとやすみ・・・・ランチ(勿論、ディナーでもよろしいのですが)にお勧めは円形劇場に面したホテルというかレストランというかワインバール・シュヴァル・ブランです。お料理もちゃんとしていて、素晴らしいカーヴがあり、美味しいワインが気軽にのめますし、内装も素敵ですよ・・・。観光地は何かとあまり質のよくないところで変なものを食べてしまいがちですが、こちらはお勧めです。ニームを訪れるのは真夏は避けたほうがいいかもしれません・・・・暑いです。
Le Cheval Blanc
1 Place des ARENES
+33(0)466761959
ニームにはまだまだ、素晴らしい遺跡があります。
ということで、素晴らしいフランス式庭園、噴水公園(Le Jardin de la Fontaine)を訪れてみました。ここにはルーヴル美術館も顔負けの素晴らしい彫刻の数々があり、そのためロマンチックな趣を強くしています。この庭園自体は18世紀に作られたもので、この時代からのものではヨーロッパ屈指のものだそうです。ここにはダイアナ寺院(Le Temple de Diane)という2世紀の遺跡があり、この謎の建造物は16世紀まで実際に教会として機能していたそうですが、元来どのような目的で建設されたのかはわかっていないそうです。なんか、気というか、そういうもんが凄いかんじがするところでしたよ。それにしても、素晴らしい庭園でした。

まだいくつかみたいものもありましたが、とにかく暑いので、危険さえ感じるほどでした。
ということで、主人が昔から好きだったというお菓子を買って、滞在先に帰ることにしました。
そのお菓子屋さんにいく手前に素晴らしい建物を発見しました。12世紀に立てられたといわれる教会でございます・・・。

ニームは、プロテスタントの土地なんですね、実は。
面白いもので、主人の父上はニームのご出身でプロテスタント、母上はアルザスのご出身でカトリックということで、同じフランスでも姿かたちから宗教までまるで違うご夫婦だったそうです。フランスというとカトリックと連想してしまいますが、必ずしもそうではありません。
ニーム観光情報をまたひとつ、ご紹介します。
1775年からの老舗のお菓子屋さん、お菓子の名前がお店の名前になっています。
Croquants Villaret
15 Rue de la Madelaine
NIMES
このお菓子はとにかく堅い。半端な固さではありませんので、ご注意ください。
よくマルセイユのほうのお菓子でアーモンドの入ったアニス風味のほんのり甘い固いビスケットがありますが、それを30倍固くしたような代物・・・・ただ美味しいので、やみつきになります。
ニーム出身の芸術家といえば、画家のクトー(Coutaud・2009年4月29日の記事をご参照のほど)がいますが、彼の書く絵の中にはニームの街角の面影をみることができます。そして、今回ちょっとご紹介するフランスの作家、アルフォンス・ドデ(Alphonce Daudet)もこの土地で生まれたということです。そして、日本でも人気のジプシーキングスのチコはこの土地の人だそうですよ。